好き嫌い

誰かを好きになる。

誰かを嫌いになる。

この食べ物は好きだけど、この料理は嫌い。

 

「○○君のこと好きになっちゃった!私どうすれば良いかな?」

「私××さん嫌いなんだよね」

よく聞く言葉。よく聞く表現。

 

羨ましい、と思う。心の底から。

何かを嫌いになるのは難しい。

何かを好きになるのと同じくらい。

とても多くの、大きすぎるほどのエネルギーが必要で。

そんな大変なことを、日常的に。

さも簡単そうに、当たり前に。

し続けることの出来る周囲が羨ましい。

私が演じ続けていることを。演じない素の自分で。

私には出来ないことを、当たり前にする彼らが羨ましい。

 

だからと言って現状を変えようとも、変えられるとも思わないけれど。

 

「恋愛すれば変わるんじゃないかな?」

私が好きにも嫌いにもなれないような、そんな取るに足らない私を、誰かに好かれようなんて思わないよ。

「好きだって言ってくれる人がいれば自分を好きになれるんだよ」

過去に私を好きだと言ってくれた人は、盗撮魔だったり、ストーカーだったり。単に身体目当てだったり。そんな人に好きだと言われて、自分を好きになれるものなの?

そんな人に好かれやすい私は、所詮その程度の価値の人間なのかもしれないが。

 

誰かが、私の人生をすべて決めてくれたら楽なのに。

誰と友達になって、誰を嫌いになって、誰を好きになって、誰と家庭を作っていくのか。

全部、決めてくれたら私も。

それを当たり前に生きる演技が出来るのに。